瀬尾 彩
西洋文化ライター
美術大学で西洋美術史を学び、カルチャー雑誌の編集を経てフリーランスに。名画や文学に描かれた聖書的モチーフの解説を得意としています。
西洋美術史専攻。カルチャー雑誌編集を経てフリーランス。展覧会レビュー多数執筆。
瀬尾 彩の記事 (5)
聖杯伝説とは|最後の晩餐の杯がアーサー王物語になるまで
聖杯とは、映画やゲーム、美術作品で繰り返し描かれてきた器でありながら、新約聖書のどこを開いてもその名が一度も現れない伝説です。共観福音書が記すのは、最後の晩餐でイエスが杯をとって弟子たちに渡したという所作だけで、材質や形、行方までは語りません。
聖書由来の名前と意味|ヨハネ・マリア・ダニエル由来
聖書由来の名前とは、旧約聖書のヘブライ語と新約聖書のギリシャ語に記された人名が、意味をもつ言葉として受け継がれてきたものだ。ヨハネは「主は恵み深い」、ダニエルは「神は私の裁き主」で、アダムやダビデ、マリアやアンナにも、それぞれの性質や神との関係を映す意味が込められている。
死海文書とは|聖書の正確さを裏づけた大発見
死海文書は、1947年以降に死海北西のクムラン洞窟などで見つかった約970点の写本群であり、その約4分の1が旧約聖書の写本です。発見前に知られていた最古の旧約写本は紀元10世紀ごろのものだったため、そこから一気に約1000年さかのぼる資料が現れたことになります。
七つの大罪とは|傲慢・嫉妬など7罪の意味と由来
七つの大罪は、映画や漫画でよく知られる一方、聖書本文に七罪の一覧としてそのまま載っているわけではありません。4世紀エジプトの修道士エヴァグリオス・ポンティコスが整理した「八つの思い」を起点に、のちにヨハネス・カッシアヌスを経て西方へ伝わり、6世紀末にグレゴリウス1世が七つへ再編した、
聖書の数字の意味|7・12・40・666の象徴
聖書の数字は、単なる数量ではなく物語に意味を与える象徴として読まれてきました。7は完全、12は神の民の全体、40は試練の期間、666は不完全な人間を極限まで示す数字であり、創世記や『黙示録』を通してその使い方が繰り返し現れます。